Lingua franca(リングワ・フランカ)という言葉をご存じだろうか。
Lingua francaとは共通の母語を持たない集団内において意思疎通に使われている言語のことである。 共通語の母語を持たない同士間で生まれる新しい言語を指し、現在では英語が主なLingua francaにあたる。
そしてそれは単純な言語だけでなく意思疎通のための行為・行動もそれに該当すると言える。
その大きなものとしてスポーツがある。たとえば、サッカーだ。 私は2014年の夏にインドネシアに滞在し、現地の少年たちとサッカーをした。 最初は言葉が通じず、関係にも距離を感じたが、サッカーボールのパス交換やゴールの喜びを分かち合うことで「友達」になることができた。 英語を母語に持たないインドネシアの人に「おまえは英語が下手だな!」と言い放たれた私にとって、 Lingua francaであるサッカーの重要性がこのとき痛いほど身に染みた。 言葉は違えど、今やスポーツのルールは世界共通である。 ルールが相対する両者で一致すればコミュニケーションが可能となる、ということだ。
また、往々にしてスポーツによる興奮は言葉では伝えられないと思う。 サッカー日本代表戦をテレビで見て興奮してから一夜、全く試合を見ていない友人に 「昨日のサッカー!すごかったぞ!」と言っても「そっかぁ」と返され、 うまく熱が伝わらない経験は誰しもがあるのではないだろうか。 でも、誰かと分かち合いたい。目の前の友達と分かち合いたいのです。 私はサッカーを見ていない人とも興奮を共有できるような お互いのLingua francaを探し続けている。
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