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  • 執筆者の写真那須勇太

ワカモノ白書第一弾!!【ワカモノは5分遅れ行動?「遅刻は当たり前」から見えたワカモノのコスパ主義】

ワカスタによる新しいワカモノ生態調査「ワカモノ白書」シリーズ第一弾!

コスパ主義、刹那主義、ソフレ文化、絶食系男子など、独自の文化と行動を持つ最近のワカモノ。 そんなワカモノの実態を探るべくワカスタでは、2016年7月、全国の大学生1030人(男子:515名、女性515名)にWEBアンケート調査を実施した。 「ワカモノ白書」ではこのデータにワカモノの生の声を合わせて、ワカモノ独自の行動の心理について深く検証を行った。

これからシリーズ連載で、若者目線で分析した若者独自の実態を紹介していく。「ワカモノ白書」第一弾は、若者の”五分遅れ行動”。 ワカモノの新常識となりつつある”五分遅れ行動”について見ていこう。



五分前行動は当たり前。これは、日本人にとっての常識として昔から浸透してきた。お互いに余裕をもって行動することで信頼関係を上手く築くことが出来る。しかし今、日本のワカモノの中で変化が現れているという。今回は実際に様々なワカモノを調査し、検証してみた。

【ワカモノの八割以上が五分遅れ行動】


こちらのデータは1030人の大学生(男子515女子515)から取ったアンケートによるもの。なんと、84.5%もの人が友人との待ち合わせに五分以上遅れても大丈夫だと回答している。友人と遊びに行くとき、ご飯を食べるとき、八割以上のワカモノは遅れてもいいやというスタンスで動いているのだ。年配の方が見たら卒倒しそうなデータであるが、なぜこのような状況になっているのだろうか。周囲のワカモノに実際に話を聞いてみた。

遅れてごめん!で許される まず、千葉在住23歳男子大学生O君に話を聞いてみた。彼は、「待ち合わせ時の遅刻なんてもはや当たり前です。」と言う。千葉在住の彼は、電車に乗り都内で遊ぶことが多いそうだ。「この前も友達3人と12時に渋谷で待ち合わせたんですけど、案の定一人の友達から5分遅れる!とラインが来ました。そしたらグループラインのほうで他の二人も立て続けに遅刻すると言ってきたんです。みんなも遅れるし大丈夫だって雰囲気でした。」O君はこのように語る。 しかも結局友人たちは5分以上遅れて到着したそうだ。「正直、遅れるって言われても何とも思わなくなってます。むしろ男友達で全員時間通りのほうが珍しいくらいです。」とO君。「ごめん、遅れる!」に対して「いいよ~」と返すのが当たり前になっているとも教えてくれた。


友達相手なら怒られない 次に話を聞かせてくれたのは都内在住22歳男子大学生N君だ。彼は男友達に対して遅刻しないことがほぼないという。「正直、誰も怒らないんでいつも遅れていきます。こないだも待ち合わせ時間に誰もいなくて結局みんな揃ったのは1時間後とかでした。」とN君。「遅刻くらいで怒ったりしたら小さいやつだと思われちゃうし、スマホとかでいくらでも時間は潰せます。」仮に早く着いても、スマホでゲームやSNSをできるのでそこまでイライラしないと言う。

【恋人よりも後輩優先!?】




こちらも大学生1030人(男子515女子515)から取ったデータである。遅刻は許されないという割合が恋人15.4%に対して後輩26.1%となっており、後輩に対してのほうが厳しい感覚を持っている人が多い一般には後輩のほうが立場が下なため遅刻をしても問題なさそうであるがこれはなぜだろうか。

後輩にはちゃんとしたところを見せたい 都内の20歳男子大学生K君に話を聞いてみた。「友達とか恋人は遅刻くらいじゃ関係性は変わらないと思ってます。」彼はこう語る。「後輩には尊敬されたいですし、基本的にしっかりとしたところを見せるようにしています。先輩が遅刻をしてきたときは少しがっかりするので。」彼が言うには、関係を壊したくないとか気まずくなりたくないとかでは無く、自分のイメージを保ちたいから後輩には遅刻しないそうだ。確かに後輩にはしっかりしたいという気持ちは分かるが、恋人>後輩というのはやはり意外である。自分の「キャラ作り」を意識するワカモノ特有の感覚なのかもしれない。

【異性の友人は人によって態度を変える】 気になる人には全力 こんな声も聞こえた、異性の友人に対しては人を見て対応を変えるのだと言う。都内住み、20歳女子大学生Yさんに話を聞いてみた。「気になる男の子と遊ぶとき、遅刻は絶対にしません。」とYさんは言う。「意識している人だと、数時間前から準備とかをしますし、ちゃんとした子だと思われたいので遅刻はしないように心がけます。早めについて、駅のトイレで化粧なおしできるくらいには気合いがはいってます(笑)逆に意識していない人だと、遅れても大丈夫でしょ!くらいの心持ちなので5分くらい遅れてしまうことはよくあります。」男性陣はゾッとしてしまうような話だが、このような話はほとんどの女子大生から聞くことが出来た。もし相手の女の子が遅れてくるようだったら、その子は脈無しかもしれない。

狙ってる子の場合下見をすることも 都内住み男子大学生N君21歳も教えてくれた。「基本的に女の子と遊ぶ時に遅刻はしないですけど、狙ってる子と遊ぶときだと気合が違います。早めについて散策とかして、遊びにいくところへのルートとかまで確認します。」彼もやはり、相手を意識しているかで感覚が変わるのだと言う。相手がどれくらい早くついているかで気持ちを量ることが出来るのかもしれない。

【まとめ:人間関係にもコスパを求めるワカモノ】 いくつかのワカモノの声も交えて、ワカモノの遅刻への認識についてお伝えしてきた。データからも分かるように、全体として遅刻に対しての認識の甘さは言うまでもないだろう。なぜ遅刻をするのか、私たちワカスタの今回の調査で見えてきた仮説は以下の2点である。第一に、遅刻をしても相手にかかる負担が少なくなったことだ。スマホ普及率が急速に伸びた今、多少時間を持て余してもスマホを見ていれば楽しめる。友達が来るまで、SNSで他の友達とつながり楽しんでいれば良いというわけだ。ワカモノは一人でいるときも一人でなくなっているとも言えるだろう。第二に、ワカモノが空気を読みすぎることも原因の一つだ。遅刻が当たり前として浸透してきている今、なかなか遅刻に対して怒れなくなっている。今回、話を聞かせてくれた大学生も教えてくれたが、いちいち怒ってたら心が狭い人間だと思われてしまうようだ。遅刻に対して抵抗がある人もなかなか言い出せない、そしてだんだん遅刻に慣れていってしまうのだ。なかなか思っていることを口に出せない、空気を読みすぎるワカモノが遅刻に寛容な風潮を作り上げてしまった。これらが、遅刻に寛容になった原因であろう。 またワカモノの時間のルーズさについて考えることで別の要素も見えてきた。コスパ主義と言われているワカモノは、人間関係に関してもコスパを意識しているということだ。後輩>恋人からも分かるように自分を良く見せたい相手にはしっかりと時間を守る。ワカモノの中で、「誰に対しても5分前行動」は完全に消え去ったのだ。見栄をはりたい相手への「5分前行動」と、見栄えは気にしない相手への「5分遅れ行動」これを上手に使いわけるのがワカモノの新常識となっているのだろう。

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