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執筆者の写真樫村美樹

浮気も文化?



【浮気】心がうわついていること。心が落ち着かず変わりやすいこと。(広辞苑)

現代社会で浸透してる言葉の一つではないだろうか。 決して男女間の事柄のみを述べている訳ではないが、 浮気と聞けば必ずと言っていいほど男女間の言葉として認識してしまう。

つい先日友人が「浮気をしている人は意外と多い」と言っていた。 彼女は自身の友人の話を聞き、 恋人がいるのに別の男の人と2人で出かけるといった行為に対して不満を抱いている様子であった。

しかしいったいどこからが【浮気】なのだろうか? 何をしたら【浮気】か、それはそれぞれの価値観の違いで大きく異なるだろう。

だが、その議論の原因となっている根本的なものは、 今のSNS社会が作った文化だと私は考える。

あるTVの街頭インタビューで恋人に言えない秘密を聞かれた女性が 「男友達と2人で出かけた」と述べていた。 どうして出かけるのかと聞かれた彼女はインタビュアーに対し 「お金のかからない暇つぶしだから」と答えていた。 彼女にとって空いた時間は誰かと過ごすものという認識なのだろう。

SNSが発展した現代社会では”ひとりの時間”は耐えられないという若者も少なくはない。 現に私の友達も、スケジュール帳は人と会う予定やバイトの予定などをたくさん詰めており 「一人でいてもつまらないもん」と口にしていた。

対面しなくとも人と会話が出来、例え自室にいたとしてもたくさんの“誰か”とやりとりができる。 そういったコミニュケーションツールとしてのSNSはめざましい発展を遂げている。 そういう意味で完全な“ひとりの時間”というものが格段に減り、 ”ひとりの時間”をみんなが避けるようになってきたのではないだろうか。

常に誰かとやり取りをし、誰かを意識して生きて、誰かとつながっていたいと考える現代。 浮気をする人間もただ 「恋人といない時間を誰かとつながっていたかった」現代人の一人であり、 現代社会が生み出した文化なのではないかと考えてしまう。

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