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執筆者の写真大西悠貴

焼印を押された身体



ブランドという言葉はbranderという 「焼印をつけること」を意味する言葉から派生したと言われる。 遥か昔に放牧している家畜が自分のものであることを示すため、 自製の焼印を押していたそうだ。 今で言うところの会社のロゴなどがそれに当たる。 もともとはただのマーク・しるしとして、 識別するだけの価値しかなかったが 今では「そのモノが優れている」という 判断基準を人に連想させる働きを持っている。

私はこのブランドの影響力に恐怖心を抱くことが多々ある。 気づけば身の回りにブランドのないものなどほとんどない。 そのモノを自分が本当に良いモノであると思っているのは モノの本質的要素に、幾分かのブランド力が介入している。 モノによってはブランド力が100%という恐ろしいケースもある。 私たちは無意識の内にブランドに支配されているのだ。

なぜそれが恐怖なのか。 別にたいしたモノでもない(質が良くないなど)のに関わらず 「このブランドだから」と信じきっているせいで、 手に取ってしまう自分がいて、それすら気づいていないかもしれないからだ。

ブランドは信頼性で成り立つもの。 突き詰めてみれば本来ブランドというものは不要である。 本当にいいモノはブランドによって保証されなとも、 いいモノとして認識されるのだから。

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