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  • 富井 かん菜

網棚がきっかけでバズった中華?【トレンド分析 3月編】

3/7は卒業を控えた4年生にとって最後のワークでした。

最後のワークはトレンド分析!

今回は以下のような発表がありました。



1つずつインサイトを深掘りしていきましょう!


⑴ 投げリアル


若者の間で流行しはじめ今や大人気アプリとなったBeRealですが、最近女子高生の間でダイナミックな撮り方が流行しているそうです。それが 投げリアル です。


そもそもBeRealとは内カメラと外カメラが時間差で起動し、自撮りと周りの風景を同時に撮影できるアプリです。投げリアル とはBeRealのBTS機能をオンにし、内カメでの撮影が終わったタイミングでスマホを空中に向かって投げる撮影方法のことです。高いところから外カメラで撮影されるためどんな写真が撮れるか予測不能で、ダイナミックな写真になると女子高生の間で流行しているそうです。


若者の使うカメラアプリといえば、7〜8年前はSNOWやB612などの顔が大幅に加工されるフィルターが特徴的なアプリが主要でした。しかし現在はノーマルカメラでリアルな写真を撮ることが主流になってきています。この変化の背景には美容医療が一般的になったことが関係しているのではないか、という指摘が上がりました。インフルエンサーが当たり前のように美容医療をしており、SNS上で綺麗な人をたくさん目にします。加工しなくても綺麗な人が当たり前になってきたことで、若者は素の綺麗さで勝負するようになってきているのです。


いま若者は加工の少ないカメラアプリで勝負するようになり、「リアルな日常をいかに素敵に切り取るか」を追求しているのです。



⑵現実を生きるりかちゃんねる


平成女児のみなさんならご存知、リカちゃん人形。完璧で理想的な生活を送り私たちの憧れだったリカちゃんですが、今は「現実を生きている」と話題になっているんです。


現実を生きるりかちゃんねる」とは『リカちゃん遊びが大好きだった20代後半の女が辛い現実から目を背けるために自分をリカちゃんに投影してYouTuberとして活動していくちょっとヤバめなチャンネル』(YouTubeチャンネル概要より抜粋)です。チャンネル登録者数は70万人を超えていて、SNSでも度々話題になっています。

動画の中ではリカちゃんの限界OL生活があらわになっていて、だらしなくて理想とは程遠いのですがついつい共感してしまうのです。


以前取り上げた「大人プリキュア」のように、20代を迎えた若者が子供の頃に親しんでいたキャラクターたちがリメイクされ再び流行する事例が多くあります。ではなぜ子供の頃に流行ったキャラクターが大人になっても流行するのでしょうか?


ワカスタメンバーは、完全で憧れだったキャラクターが「不完全」だったとき、若者は「良い意味でのギャップ萎え」を感じ、キャラクターたちに対して親近感を抱くのではないかと考察しました。今の若者はSNSを通して完全な姿を演じようと必死です。しかし本当は演じることに疲れ、脱したいと感じているのです。そんな若者にとって、今まで完全を演じていたリカちゃんが不完全さを見せてくれることは「自分も完全でなくていいんだ」と安心できる心の支えになるのです。


つまり若者は、子供の頃憧れたキャラクターたちが自分たちと同じように不完全だと知ると親しみを感じるのです。



⑶ 恋愛暗号

恋愛暗号とはハングルの数字と記号を用いて恋愛の状態や恋人への秘密のメッセージを表すものです。この暗号をLINEのステータスメッセージやInstagramのストーリーに恋愛暗号を載せるのが若者の間で流行しているのです。若者は「分かる人には分かる」言葉や暗号を使うことが好きで、全員には分かられたくないが流行に敏感な人には気づいて欲しいと思いがちです。だから若者は暗号が大好物なのです。


こういった暗号は若者みんなが使う流行語とは異なり、親しい友人との間だけで使うことで内緒の共通言語を持つことを楽しむためにあるのです。また流行語は口頭でも文字上でも使用できますが、暗号は文字上でのみ使用し声に出すことができません。だからこそより周囲に伝わりづらくなり、内輪だけで暗号を楽しむようになったのではないでしょうか。


そして暗号について議論する中で話題になったのが「LINE離れ」です。特に高校生はLINEを使用せずInstagramのメッセージ機能を使う人が多いそうです。現役大学生のワカスタメンバーにとってはかなり衝撃でしたが、大学生の間でもLINEとの付き合い方に変化が起こっていることがわかりました。2000年〜2004年生まれの私たちが中学生の頃はLINEの「ひとこと」というプロフィール機能にとにかく様々なことを書くことが流行っていました。しかし大学生のいま私たちはなるべく「ひとこと」を短くするようになりました。年齢だけを書いたり大学だけを書いたり、とにかく短く納めている人が多いのです。


さらに大学や学部名は漢字を使わずアルファベットの略称で表現するのも今の大学生の定番です。例えば慶應の総合政策学部はSFCと表現したり、早稲田の文化構想学部はCMSと表現するのです。略称は初見の人にとっては分かりづらいものですが、「分かる人には分かる」ものなので若者が愛用しているのでしょう。ここにも若者の暗号好きの一面が現れているのかもしれません。



⑷んぽちゃむ

んぽちゃむとはイラストレーターの「可哀想に!」さんが手がけたキャラクターで、何をやっても失敗してしまうヨーグルトの妖精です。トラブルメーカーで「可哀想」な存在なのですが若者の間で大人気で、グッズを身につけている若者を街中でよく見かけます。若者に大人気の んぽちゃむですが、とあるワカスタメンバーは「んぽちゃむのことをいじめたくなる」と言うのです。今回は若者が「んぽちゃむをいじめたくなってしまう」理由について真剣に考察してみました。


んぽちゃむは何をやっても失敗してしまうどうしようもないドジですが、その姿があまりにもどうしようもなく同情できないと言います。自分よりも不完全な存在である んぽちゃむの行動を若者はエンタメコンテンツとして楽しみ、自分の方が優位に立っているような感覚を味わっているのだといいます。


りかちゃんねるの事例でも見られたように若者は自分が不完全であることに対してコンプレックスを感じていて、自分よりも不完全な存在をコンテンツとして楽しみながら安心感を覚えているのではないかという意見が上がりました。


⑸フーフー飯店


フーフー飯店とは今Instagramのリールで流行中の町中華風の飲食店です。炒飯、餃子、エビチリなど本格的な中華料理が楽しめるのはもちろん、人気の理由は店内の網棚にあるんです!


上からのアングルで食事風景を撮影した動画がおしゃれだ人気に火がつき、若者の間で流行しているんです。そのアングルをキープするのに欠かせないのが網棚で、スマホを網棚の上に置いて隙間からカメラが覗きこむようにするとおしゃれな動画が撮れるそうです。


フーフー飯店の動画がバズった理由として、中華はシェアして食べるから減っていく様子が面白いこと、普段見れない画角が新鮮に映ることなどが挙げられました。動画コンテンツがYouTubeではなくInstagramのリールで流行った理由としては、壁・机・料理・人など全てを綺麗に映り込ませることができる縦型動画が適しているのではないか、という考察がありました。


しかし最近の若者はInstagramで自分の顔が映った写真や動画を投稿することを避けたがると思われていますが、なぜ若者はフーフー飯店だと顔を出して動画を投稿できるのでしょうか。そのポイントは食というコンテンツの無害さにありました。「自分の顔だけを投稿することには抵抗があるけど、誰もが親しみやすく無害な食と一緒に投稿すれば、友達から承認欲求が高いと思われない」という声が上がりました。さらに、上からのアングルで撮影すると盛れる上に顔が映る割合が少なくなるためハードルが下がるという声も上がりました。


食事風景を撮影するとリアルな動画になると思われそうですが、実は取り皿の位置が線対称になっていたり、いただきます!と手を合わせるタイミングが計算されていたりと、Instagramで映えるための工夫はふんだんに施されているようです。




まとめ


いかがでしたか?

今回は

「投げリアル」

「 現実を生きるりかちゃんねる」

「恋愛暗号」

「んぽちゃむ」

「 フーフー飯店」            

5つのトレンドを紹介しました。



次回のトレンド分析もお楽しみに!


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