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執筆者の写真大西悠貴

肩に書いてあるから「肩書き」



「○○大学の〜」「○○に勤めています」 日本人の自己紹介はなぜ決まってこの文言から始まるのか。 個人のアイデンティティは一概に いわゆる”肩書き”によって決まるものではないはずだ。

僕がインドネシア滞在時、現地の友人から 「何を勉強しているの?」と聞かれた。 この質問自体は普通だが、この後にも先にも「どこで(どの大学で)」 という内容の質問は一切なかった。彼らにとって場所は関係ない。 何をやっているかが個人のアイデンティティを構成する要素だという考えだ。

それとは違って、僕も含め日本人は有名大に在学していること、卒業したこと 名の知れたトップ企業にいること、出身であることを優先的に考える傾向がある。 客観的な評価を得る分にはとてもわかりやすい指標の一つであるし、 僕もこれを100%否定しているわけではない。 だが、意識の問題として、自分がどこにいるかはあくまでも肩書きでしかないということを常に頭に置いておくべきだ。

肩に乗っているものを、自分自身を表現するものと捉えるのは少々頼りない。 「あれ?肩になんか書いてあるよ?」 「ああ、○○大学なんだけど、ただの肩書きだよ」 というやりとりができるくらいの心持ちでいこう。

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